love letter

Kさん。
今年もこの日が来ました。
この日が来るたび、思い出します。
だけど、辛くはなくなってきてます。
思い出が、いっぱいあるんですよ。
それを思い出して、残してくれた物に感謝して……すげえ幸せなんですよね、それって。
だから、来年もこの日を無事に迎えられるように頑張りますね。
チケットはまだ使えないみたいですから、その日まで頑張ります。
見ていてください。

影井公彦

Pay money To my Pain 『Rain』

 一年前の今日、僕ら夫婦に子供が生まれた。
 元気に生まれてくれて、すくすくと育ってくれている。
 僕の人生の中で、嬉しい出来事の一つだ。

 2014年12月31日
 彼女が生まれたその日、雨が降った。

 僕はそれが偶然じゃなくて、KさんからのGiftだったのだと信じてる。

Pay money To my Pain 『Relive』

 今年も、この日が来た。
 ある程度整理がついているとはいえ、未だにこの日は色々と考えてしまう日だ。

 今年で俺も32歳。
 Kさんの年齢を追い越してしまった。

「ああ、もう……こんな歳に」
「俺も死にたいな」

 なんて思ったことも何回もあるんだけど、でも最近、Kさんが亡くなった時にさ、考えてたことを思い出したんだよね。

「あっちに行って、Kさんに会ったら『俺、こんな人生過ごせたんです。P.T.Pのお陰なんですよ』って言いたい」
って。

 だからさ、なんか大丈夫だと思うんだよね。
 なんとなくだけどね。
 それでいいんじゃないかな。

https://www.youtube.com/watch?v=aoBkKb_sfco

Pay money To my Pain 『Room #103』

(今回の日記はTwitterでの呟きをまとめたものです)

今日は、Pay money To my Painのvo、Kさんの命日です。
先程、2ndアルバムには未収録となった楽曲がYoutubeにアップされました。
もう、その日から2年になります。
去年の今頃は、まだ、ホテルのベッドで寝ていた記憶があります。

早朝に起きて支度をして、会場に向かいました。
会場には陽も上がらないうちに到着して、そして、グッズの列に一番で並びました。
チケットは無く、ただ、揺り動かされるまま、感情で行動をしたように思います。

ライブは、激ロックで有名なロカホリさんで、仲のいい先輩と観ました。
始まってほしいような、始まってほしくないような、そんな思いとは裏腹にライブは始まり、そして、あの4人がライブをしました。
普通の、本当に普通のライブです。
Kさんはいません。
だけど、そこに確かに居た。

そんなことを思ってしまうぐらいに、4人のライブでした。
自分は泣きながら、その全てを眼に焼きつかせ、そして、自分の遺伝子の中にそっと組み込んでいきました。
P.T.Pには、数えきれないぐらいに支えてもらった記憶があります。

自分の人生が上手くいかなくて、鬱病になり、ベッドの手すりを見て、そこに首をかける為のタオルを想像した日もありました。
抜け切れないトンネルの中で、そんな時に行った『STAY REAL TOUR』。
P.T.Pのパフォーマンス、MC、全てに元気をもらいました。

そうして、今もこんな風に生きて、深夜の二時に言葉をペチペチと打てるようになっています。

Kさんが亡くなって、二年。
何度も不安定になりましたが、今もなんとかやっています。
P.T.Pの楽曲を聴いて、泣く回数は減りました。
代わりに、楽しめる回数が増えた気がします。

「明日に保険はかけられないんだ」

Kさんが生前にそう仰っていたと聞いています。

未だにダラダラして、何にもできてない自分ですが、この言葉を大事に持っておこうと思っています。
また、今夜公開された『Room #103』にある通り、戦わないと前には進めません。

どう戦っていいのか、何をすればいいのか。
本当の所、わかりません。
軸がブレにブレています。
けれど、なんとなく『Room #103』に背中を押してもらえたと思います。

あの日、死にたがっていた僕を救ってくれたのは、政治家でも、家族でも、恋人でもなく、最高のロックバンドでした。
明日は晴れといいな、だけど、雨でも…いいかな、そんなことを思っています。
本当に、P.T.Pには感謝しても感謝しきれません。
ありがとうございました。
See ya!



今でも、勿論愛してますよ。
これからも、ずっと。

Pay money To my Pain 4thアルバム『gene』発売1周年によせて

 2013年11月13日に、とあるアルバムが発売された。
 Pay money To my Painの4枚目のオリジナルアルバム『gene』である。

 あれから、1年が経つ。
 1年前にこのアルバムを手に入れて、聴いた時は涙が止まらなかった覚えがある。
 kさんの声が聴こえるからだ。
 勿論、それと同時に嬉しさも覚えた。
 残された物をメンバーが、全ての力を使って完成させて、世に出してくれたのだから。
 何もかもを投げ出してしまっていたら、僕はこの音には出会えなかった。
 僕はあれから、何度も何度もこのアルバムを聴いている。
 最初にあった負と正のごちゃ混ぜな感情は日を追うごとに正の方向に傾いていき、今ではもう、負の感情はほとんど現れなくなった。
 時折ではあるが、この歌たちをライブでもう聴けないという悲しみが襲ってくることもある。
 もったいないとも思うが、だからこそ、Pay money To my Painの残してくれたこの遺伝子(gene)を自分の中に組み込んで、人生というたった1度のライブの中で自分なりの『gene』を表現していけばいいと思う。

 Rainの歌詞のように、時間を撒き戻しても同じような間違いをするかもしれないし、道が濡れているのを悲しく思うかもしれない。
 だけど、Pay money To my Painから貰った沢山の遺伝子が、自分の中に刻まれているのだから、怖いなんてことは無い。
 だからもう、僕の瞳から悲しいRainが流れることはないだろう。

 2014年11月13日 影井公彦

Pay money To my Pain

 12/30 ZEPP TOKYOで、Pay money To my Painのライブが行われた。
 僕はチケットを持っていなかったが、始発に乗り、朝の五時に一番乗りして並んだ。
 グッズを買い終えた後、場所を移してYouTubeでのライブ配信を観た。
 今までのPTPを総括したヒストリームービーの後に、待ちに待ったライブが始まった。
 舞台の幕にシルエットが四つ浮かぶ。
 K、PABLO、T$UYO$HI、ZAX。幕が落ちるといつもの場所にKさんはおらず、画面の中で歌っていた。

 いつものように。

 僕はそこで今日のライブがいつもと同じだと思った。
 確かにカタをつける為のライブだった。
 けれど、いつも通りに見えた。
 Kさんが歌って、PABLOさんが弾き倒して、ZAXさんが笑顔で叩いて、T$UYO$HIさんがその音をまとめる。
 僕の知っているPTPだった。

 途中からは三人で演奏をした。
 そこにある歌声は観客が作ったモノで、Kさんの声ではない。

 Kさんはもういない。
 それを実感した。
 けれど、歌の中にKさんの思いが詰まっていた気がした。
 Kさんはいなくなってしまったけど、幸せなことに僕らの遺伝子にそれらは組み込まれた。だから、歌を忘れなきゃいいんだな、と思った。

 最後のMCで、PABLOさんがPTPの無期限の活動休止を発表し、約10年間楽しかったと言った。
 僕が彼らに出会ったのが2006年の5月頃なので、約8年ファンだった。
 今思えば、なんて幸せだったのだろうと思う。
 ライブに何回も行き、新曲に震えて、新譜が出るのをワクワクしながら待った。本当に惚れたバンドだった。
 きっと僕は2006年からPTPと幸せな恋愛をしてきたのだと思う。
 それが、今日一旦幕を閉じた。
 悲しくはあるけど、後悔は無い。
 僕はPay money To my Painを全力に恋したから、何の後悔もありません。




 僕は素敵な恋愛をしたんだ。
 それは、Pay money To my Painってバンドなんだ。
 自慢の話なんだ、聞いてくれるかい?