Pay money To my Pain 4thアルバム『gene』発売1周年によせて
2013年11月13日に、とあるアルバムが発売された。
Pay money To my Painの4枚目のオリジナルアルバム『gene』である。
あれから、1年が経つ。
1年前にこのアルバムを手に入れて、聴いた時は涙が止まらなかった覚えがある。
kさんの声が聴こえるからだ。
勿論、それと同時に嬉しさも覚えた。
残された物をメンバーが、全ての力を使って完成させて、世に出してくれたのだから。
何もかもを投げ出してしまっていたら、僕はこの音には出会えなかった。
僕はあれから、何度も何度もこのアルバムを聴いている。
最初にあった負と正のごちゃ混ぜな感情は日を追うごとに正の方向に傾いていき、今ではもう、負の感情はほとんど現れなくなった。
時折ではあるが、この歌たちをライブでもう聴けないという悲しみが襲ってくることもある。
もったいないとも思うが、だからこそ、Pay money To my Painの残してくれたこの遺伝子(gene)を自分の中に組み込んで、人生というたった1度のライブの中で自分なりの『gene』を表現していけばいいと思う。
Rainの歌詞のように、時間を撒き戻しても同じような間違いをするかもしれないし、道が濡れているのを悲しく思うかもしれない。
だけど、Pay money To my Painから貰った沢山の遺伝子が、自分の中に刻まれているのだから、怖いなんてことは無い。
だからもう、僕の瞳から悲しいRainが流れることはないだろう。
2014年11月13日 影井公彦